平成23年2月19日(土)、「短大キャリア教育フォーラムin 京都」が開催されました。このフォーラムは、全国各地域の5つの短期大学が取組む、学生へのキャリア支援の特長ある事例を紹介し、今後のキャリア教育の在り方を検討し実践に活かしていくこと、また短期大学相互の連携を強化すること、を目的と開催したものです。本学は会場校として、当日の会場提供および運営を担当しました。昨今の経済状況や雇用環境の変化、学生の志向の変化から各短大が就職指導の困難さに直面している中で、学生が求める就職指導・キャリア教育はどういったものか、それをどう実現していくかは各大学の就職担当者の大きな関心になっています。それを裏付けるように全国から45大学88名の大学関係者をはじめ、130名を超える参加者が集まりました。
開会に先立ち、洗心館の1Fの和空間『悠々』では、本学の表千家茶道部が参加者にお抹茶をふるまい、京都の文化を感じていただくことができたのではないでしょうか。また講演会場『こころホール』のロビーでは事例発表を行う各校の取り組みを掲示したパネル展示が行われ、開会を待つ参加者が熱心に見入る姿が印象的でした。
プログラムの第1部では基調講演として、読売新聞社記者・教育取材班「大学の実力」を担当する松本美奈氏から、「広がる学生支援〜「大学の実力」調査から〜」をテーマとする講演がなされ、大学の偏差値やブランドではなく「学生の可能性を引き出せる大学」こそが、真に実力のある大学とされること、そのために学習支援・心の支援・就職支援など学生支援の様々な方策に大学全体で取り組む必要があることなどの話を講演されました。多くの参加者の方々が、この講演に感銘を受け、学生支援の新たな方向性のヒントの得ることができたのではないでしょうか。
第2部の事例紹介では、主催5校のキャリア支援の取組みが具体的に紹介されました。
聖和学園短期大学(宮城県仙台市)
湘北短期大学(神奈川県厚木市)
池坊短期大学(京都府京都市)
顔のみえるキャリア支援を目指した双方向ネットワークの構築
〜「あきらめない就職活動」の実現をめざして〜
滋賀短期大学(滋賀県大津市)
広島文化学園短期大学(広島県広島市)
各校の事例紹介のあと、松本美奈氏をコーディネーターに、各短期大学の報告者によるパネルディアスカッションが行われた。学生の就職に向けた「意欲」を引き出し高めるための施策や保護者を含めたキャリア支援の在り方について、短期大学同士が連携し学び合うこと、その中でも「職員力」が重要であること、などの意見がまとめられました。
第3部として東京音楽大学助手の堀江秀一氏による体感講演「いやしの歌」が行われ、会場最後列からカンツォーネを歌いながら堀江氏が登場するというサプライズ演出から始まりました。歌や声を通した楽しい講演と全員での合唱で、会場は和やかで心温まる雰囲気に包まれ、終了後には「心がすっきりした!」と多くの参加者が歌や声の本質に触れることができたようです。
今回の「短大キャリア教育フォーラムin京都」では、多くの短大が抱える問題を共有し、共に考える良い機会になりました。今後もこのような輪を広げ、短期大学のキャリア教育の可能性を広げ、在学する学生に少しでも還元できればと考えています。
多くのご参加ありがとうございました。