2009年度下京区130周年記念協賛事業
「池坊短期大学市民講座」開催について
本学では、地域と連携した教学の取り組みを推進しており、この度下京区の130周年協賛事業として、文化芸術学科教員によるリレー式講演の「市民講座」を開催いたします。
多彩な内容で、市民の皆さんをアカデミックな世界に誘います。
ぜひ、ご参加ください。
プログラムは以下のとおりです。
第1回 9月18日 松本公一 「垂迹曼荼羅の諸相とコスモロジー -中世神祇信仰の一様相-」 日本の神祇信仰は時代の変遷とともに変化して今日に至っている。いわゆる神仏習合思想のなかで神祇信仰は段階的に変質をとげた。そこには中世に発達した独特な信仰世界が展開したが、今日にもつながる信仰も形成されたのである。今回は、神仏習合思想のなかから生まれ、中世に春日・日吉・熊野社などを中心に数多く制作された「垂迹曼荼羅」という美術作品を糸口として、中世に発達した神祇信仰の一面を紹介してみたい。 |
第2回 9月25日 松井邦子 「健康という病」 がん検診、受けていますか?メタボではないですか?動悸や息切れ、しませんか?ビタミンはバランスよくとっていますか?シミやしわが気になりませんか?⋯ こんな問いかけが数かぎりなくあふれている世の中です。さて、ではおかげで私たちは本当に健康に過ごせているのでしょうか。心身についてあまりにもたくさんのことを気にせずにいられない世の中というのは、果して健康なのでしょうか?ちょっと立ち止まって考えてみませんか? |
第3回 10月9日 臼井喜法 「アートでまちづくり」 アートの存在は、地域の潜在的価値を高めます。アートの中でもパフォーミングアーツ(伝統芸能)は、アーティストではなく市民自身によって演じられるために、ややもするとその存在価値を見過ごされてしまいますが、実は地域活性化のための重要なツールとなるものです。この回では、滋賀県湖北地方に伝承されている太鼓踊りを例にあげて、伝統芸能が地域住民のプライドを醸成し、地域住民を結びつける役割も果たせる方策を提示します。 |
第4回 10月23日 藏重伸 「日本文化の京発信~花は Cha、Cha、のリズムで!!」 花は洋の東西を問わず、身近なものとして生活を彩ってきました。かつての日本では宗教との関わりも深く、「依代」「常磐木」などの言葉にそれが顕れています。やがて時代を経ていけばなの形式が整うにつれて、単なる室内装飾ではなく精神性の加わった高尚な文化へと発展しました。平板で変化の少ない現代社会の中では、季節毎の花を活けるいけばなは、生活にリズムをつくり “Change”“Charenge”“Charming”をもたらす原動力となっています。 |
第5回 11月20日 東野哲也 「わが国の婚礼文化」 1990年代以降わが国の結婚式はおどろくべき変化を遂げました。現在では婚礼の決定権が親からカップル主体に移行して多様化・個性化が進み、型にはまらぬ「自分達らしさ」「人まねは絶対いや」といったオリジナルな結婚式が強く求められるようになってきました。このように、日本の婚礼がどのような形をたどって現在のような形になったのか、婚礼の歴史とその発展をひもといていきます |
第6回 11月27日 小林加代子 「平家物語に見る琵琶」
『平家物語』の流布に、琵琶法師が果たした役割は大きい。では、琵琶法師たちは、自らをどのような立場にあると捉えて聴く者の前に立ったのだろうか。 |
第7回 12月11日 三浦篤正 「X ’mas —愛と祈りの花文化 —」 冬の寒さに凍てつく街に華やかなイルミネーションのあかりが灯り、人々の心を温かくしてくれる不思議な日。そんなクリスマスを題材にして、愛と祈りの花文化を紹介します。クリスマスの起源と共に、クリスマスに使われる植物の由来を紐解きます。それらの植物には、西洋と日本に共通の自然に対する祈りの想いが存在しました。文化の違いを超えた、人類共通の自然に対する愛の賛歌をお話しします。 |
☆お申し込み・お問い合わせ☆
池坊短期大学 総務部「池坊短大市民講座」係
〒600-8491 京都市下京区室町鶏鉾町
TEL. 075-351-8581 e-mail:exten@ikenobo-c.ac.jp